苦い思い出を変えてくれた片思いの彼女の親友

この話は初めて付き合った彼女の親友に救われた高校時代の恋愛話です。

私は中学時代に部活や休日の遊びを通して仲良くなった片思いの相手がいたのですが、その片思いの相手に告白する前に彼女の親友から告白されました。

 

その告白自体は別に好きな人がいるという理由で断ったものの、その後片思いの彼女との間は何故かギスギスとし始め、結局告白するどころか友人関係もうまく続かず、卒業と同時に失恋してしまいました。

 

高校に入り、その苦い思い出が薄れてきた時に再び片思いをすることになります。相手は文化祭の実行委員会で知り合った同級生でした。

それまではクラスが違った上にマンモス校だったこともあり、名前すら知らない相手だったのですが性格がピタリと合っていたのか、文化祭の準備期間中には既に休日に遊びに出かけるような間柄になったのです。

 

ですが遊びに出かける時は大抵彼女の幼馴染の親友も付いてきて、私と彼女の2人ではなく、3人で遊びに行くことがほとんどでした。

片思いの彼女とその親友は、女友達と言うよりも仲の良い姉妹のような感じで、学校の行き帰りはもちろん、昼食や部活など学校内での時間もほとんどを共有していたと思います。

 

中学時代の二の舞にはならないように、その親友の彼女とはそれなりの距離で接しようと心掛けていましたが、当時の私の恋愛スキルではままならず、高校時代の男友達に言わせれば彼女とその親友相手にモーションをかけていた最低野郎だったらしいです。

 

そして中学時代と同じ状況が再び高校でも起きてしまいます。

彼女の親友に告白されたのです。告白された時はすごく悩みました。前回と同様に断れば、告白する前に片思いの相手との関係もまた駄目になるのではないか、一応ここで告白を受けて、その上で告白できないかとか最低なことも考えていたと思います。

 

でも彼女と親友の間柄を考えればこのことが彼女に伝わることは確実で、結局前回同様に好きな相手がいるという理由で告白を断ることしか出来ませんでした。案の定片思いの彼女との関係はおかしくなったのですが、ここに救いの手が差し伸べられたのです。 関係の回復を図ってくれたのは告白を断った彼女の親友でした。

 

「女2人だけだと面倒臭いから付いてきて!」とか、「3人のほうが楽しいから一緒に遊びに行かない?」とか、何かしらの理由を付けて片思いの彼女と過ごせる時間を作ってくれたのです。

 

そのおかげもあり、告白される以前の関係に戻ることができ、2年の初めに片思いの彼女に告白する際には、背中を押してくれる応援も受けました。その告白は上手くいき、この恋愛は実を結ぶことになります。

 

告白を断った私のためにカバーしてくれた彼女の親友には本当に感謝の言葉しかありません。当時再び中学時代の悪夢が繰り返されていたら、私は恋愛に対して一歩引いていた人間になっていたでしょう。

 

そうならずに済んだのは間違いなく彼女のおかげでした。

彼女の心情を考えれば酷いことをさせたのではないかと思う時もありましたが、卒業して時間が経ち、後の同窓会で出会った時に言われた「3人でいたほうが楽しかったから」という言葉であの時のことをいい思い出にすることもできました。いろいろあったけれどこの恋愛はいい恋愛だったと私は今では胸を張って言えます。