もうカップル同然…のはずだったのに!?

私は1組、相手は5組、端から端の違うクラスで、部活も違うし授業が一緒になることもなく、お互いのクラスの前も滅多に通ることがない、これだけ接点がないところから始まりました。高校1年生の時、特に好きな人も気になる人もいなかったのですが、秋頃に開催された学校の球技大会で、もともとサッカーをやっている人がタイプだった私は他クラスのサッカーの試合を何となく見ていました。

 

その時すごく上手くプレーをする人がいて、つい目で追っていたらだんだん離せなくなり、近くにいた友達にその人の名前を聞いたりして、すでにその瞬間一目惚れをしていたのだと思います。

 

聞くと、その人はサッカー部ではなくバスケットボール部だったらしく、それなのにあんなに上手かったのだと思いますます好きになりました。自分が一方的に好きになって、相手のことを友達から聞くことも増えたとはいえあっちは何も知らないわけで特に進展のない日が続きました。

 

しかし私はその間にも友達などに、あの人かっこいいよねだとか、もし見かけたりすれ違ったりすることがあればじっと見てしまったり、どうにか話せないかと頑張ってはいました。

 

すると、その当時学生の間で個人のホームページが流行っていて、私も自分のホームページを持っていたのですが、そこのメールボックスになんと好きな人からのメッセージが突然来たのです。

 

通知メールを見た瞬間、名前にまず驚きそして内容も少し長くて最後には、今度よかったら話してみませんか?と書いてありました。この時私は幸せの絶頂かのように喜びが止まりませんでした。

 

そこからメール交換が始まり頻度は毎日というわけではないけれど、今度良かったら試合見に来ない?などと言われた時は嬉しくてたまりませんでした。それからたまに廊下ですれ違うことも増えて、あっちから挨拶をしてくれたりしたこともあったのですが、恥ずかしくて小声になってしまったり、一緒に帰ろうと言う話になって初めて帰った日は雨で会話があまり聞こえなかったり、どれも楽しい思い出でした。どれも全部、付き合う前の話です。突然、メールの態度がそっけなくなり始めて私は戸惑いました。

 

その間に特に何かあったわけでもないし心当たりがなく不安になっていた時、友達が教えてくれて知ったことはその人にアプローチしている他の女性がいるということでした。

 

その女性は私も普通に話す程度に仲良くしていた人で、私が好きだということも知っていたようです。

そして私への態度がそっけなくなっていた頃にはすでに、あっちの女性の電話もして休日に会っていたりしていたと後から聞きました。結局私はいきなり突き放され、あっちは恋人になるという結末でした。誰でも良かったのだろうか、私が積極的にいかなすぎたのだろうか、理由は何にしても付き合っていてもおかしくない日々を過ごしていたのにいきなりのことで衝撃的でした。

 

そのカップルは3か月後に破局しましたが、その時の私にとってはすでにどうでも良いことでした。